誰か判りますか? 凄い、80歳の大胆ヌード

6a00d8341caaef53ef0192abef7422970d-800wi圧倒されるでしょう。この人、誰か、勿論判りますよね。そう、かつて南アの黒豹、ゲイリー・プレーヤー。1935年11月1日生まれ。80歳の誕生日を、いま祝っている(いま彼が主に住む米国は、未だ1日)。ちなみにビッグ3の他の2人は、パーマー86歳。ニクラス75歳。

この写真は数年前、米のスポーツ専門局ESPNに掲載された時のもの。その時点で既に七十代の後半。贅肉一つない身体と、はち切れんばかりの大腿部。そして黒々とした体毛。こんな芸当が出来るのは、ゴルフ界広しと言えども、フィットネスおたく、ゲイリーしかいない。

実は私、ゲイリーの全裸を、生でしっかり目に焼き付けている。かつて南アフリカは、アパルトヘイト政策を固持。それが理由で世界の多くの国、そして五輪などからも、閉め出されていた。日本もその一つ。その禁が解け久々に来日。私はその時トーナメントで、一週間ゲイリーのキャデイを任された。勿論二十数年前のこと。

それより前、私はロープの内側(Between the Ropes)の連載を開始していた。通常の取材では届かない、競技中のプロの心理状態。その領域での報道。手始めがピア・ニルソン。いま人気絶頂のティーチングプロ。続いて超大物、トレビノ、チチ。四人目がゲイリーだった。

選んだ条件は二つ。世界的なプロであること。上背が私と変わらぬこと。

ゲイリーの表示は170センチ。実際は167センチ。小さい人は鯖を読むもの。だが腕が非常に長い。手長猿の如し。だから身長以上の、大きなスイングアークが可能になる。長胴短腕の我々の逆。更に凄かったのが、二十歳の若者さえ脱帽する、引き締まった腹筋だった。

日本へ戻ってきた時、記者会見したゲイリーと、同席した私。この写真は、日本のゴルフダイジェストの、グラビアにも掲載された

日本へ戻ってきた時、記者会見したゲイリーと、同席した私。この写真は、日本のゴルフダイジェストの、グラビアにも掲載された

ツアープロたちは跳ね発ち。最終日成田へ向かう前に、大多数がゴルフ場で入浴する。脱衣場で待つ私の前に、有名プロがフルチンで、次々現れる。余談だが彼らは風呂で、前を隠さない。シニアのプロだから、多くが太り気味。そんな中ゲイリーの裸体は、圧巻だった。

プロとキャデイの一週間。ラウンド後、一緒に遅い昼食をする。一日重いバッグを担いだ私は、当然のように、大きなジョッキのビールを飲む。それに対しゲイリーは、同じ大ジョッキでも並々の牛乳。そして、こう言われた。

「デューク、無理強いはしない。でも身体のことを考えたら、ビールより牛乳だと思う」。

朝食で、私はかりかりに焼いたベーコンが大好き。ゲイリーは、ベーコンばかりかソーセージ類にも、手を付けない。

好むのは黒パン。タップリの野菜、果物と乳酸品。そして魚類etc。

「私は、伝統的な日本食が好き。健康食だから。それ故むかしの日本人は、病と無縁だった」と自説を説く。

「ベーコン、ソーセージ等はコレステロールの元。それが心臓の機能に、マイナスに作用する」。これが理由だった。

そして80歳の、いま現在でも、これだけの肉体を、マスメディアで公表する自信。ローマならず、健康も一日では成らず。この部分、ゲイリーにはただただ、脱帽するばかりだ。Happy Birthday Gary。

(Nov.2nd.2015)